AIに恋愛や自己肯定など精神的な支柱を求める人々

 個人的に、AIは男よりも女がハマるのでは無いかと予想している。というのも、最近だとキスやハグはしたいがセックスしたくない女の話があったけれど、女は男と比較すると男の肉体には執着していない。男とは異なる形で執着しているのは間違いないが、体を求める関係の度合いは明らかに異なるだろう。

 そこでAIである。自分もChatGPTやPerplexityやGrokを利用しているが、これらは利用者を全く否定しない。無論、事実と異なる事は反論されるが、基本的に質問の内容を拡張する肯定的な返答ばかりで、質問そのものが間違っているとか、余程まずい内容は「それには答えられない」と要素を分解/分析するのではなくて全部拒否する。

 線引きが明確な上で否定してこない存在。これホストと同じじゃね?——と思ってしまった。女が求める「共感」という名の「無条件の礼賛」をAIは無限にしてくれる。自分みたいに、質問の内容が専門家の研究や統計的にどうなのか、と気になるような人間には気持ち悪いが、知識など不要な雑談や私的な内容で肯定だけが欲しいような人種には願ってもない存在がAIである。

 はてな匿名ダイアリーなので真偽不明ではあるが、こういう事は現実にあるのではないかと思う。女の方が文字や言葉に対する執着も強いし、読書も女の方が多い。

 文字のやり取りは恐らく女の方が快感が強いのだろう。そういう意味でもAIを道具ではなく、愛着や自己肯定の関係として求めるのは、むしろ自然な事かと思われる。

 これはつまり、現実の恋愛をせずにアニメの美男美女に入れあげているヲタク的な消費者との親和性も高い。推し活なんて大量消費を煽られてるだけの事に甘んじる人が、無料で使える推しの対象、あるいは実は他人を推してるように見えて実は自分に注目を向けたいだけの浅ましい人間にAIは格好の相手だ。

 AIは、もはや自動車やスマホと同じ必須な社会インフラであり、これを無視する事は出来ない。それだけに、交通事故や盗撮など容易になる時代がすぐそこまで来ている。代償とは言え、AIが話題にならないくらい浸透した時に社会や人間はどうなっているのだろうか?

 テッド・チャンが書いたように、理想的な関係を求めるあまりに、互いに当人と関わらずに、部分的に再現して都合が良い要素を補完しているAIと関わるような時代が来るのだろうか?

 自分は、キャバクラやホストやレンタル彼女の良さが全くわからない。金を払って自分を肯定してくる存在に縋るのが理解を出来ない。そもそも肯定されて嬉しいのは「否定される事もある」という前提があるからではないか?

 恋愛と風俗のセックスは違う。逆に、割り切って利用するのも大人とも言えるが。

 自分もAIを使う事は否定しないし、自分にとっても今では必須の道具となっている。しかし、恋愛漫画や恋愛ゲームやVtuberやアイドルやキャバクラやホストなどにハマる人間を理解が出来ないので、AIに何をそこまで精神的な支柱を求めるのか、さっぱりわからない。