自分は、月に1冊以上を読む人口4割以下の人間だが、いたずらに読書を肯定する気はない。この動画を見て、読書肯定派の自分ですら抱く疑問がある。
- 仮に、ネットで本と全く同じ情報が得られるなら、本は必須と言えるのか?
- 主に時間というコストをかけて大事な情報を出力するのは本でなくても良いのでは?
- SNSに限らず、読書だけでもエコーチェンバーは成り立つので対比にならない。
では、本の利点とは何か?
- ネットは何百ページにも渡る大量の情報を扱う事を想定していない。
- 電気に依存せずに手軽に扱える。
- 本という物体により、端末の誤操作を起こしにくかったり、対象の存在価値を軽視しにくい。
個人的には、本が高額になるという損害を除外すれば、読書人口はもっと減って良いと思っている。日常的に本を読む人間からすれば、読書の恩恵を得られる人間が少ないほど特権的でいられるから、隙間産業的にありがたい。
自分は世代的に、子供の頃にはスマホは存在せずパソコンも一部の人間が持っていた高級品であり、アナログ的な手段や知識や経験などから培った大人が活躍していた作品や商品を消費していた。なので、彼らの紙と鉛筆、そして本を基本とした創造のほうが、今のデジタル技術に依存した手段よりも、道具に依存しにくい強度がある、という利点も経験的に知っているので、読書をやめるつもりはない。
でも、読書は人類共通の必須な要素かと言われると、そうは思わない。自分が生まれる前、自分が死んだ後、これらの事に興味がない人種には読書なんて面倒だというのもわかるし、それで良いと思う。たまたま自分はそうではなかったというだけ。
ポップスは音楽の売り上げの7割くらいを占める。しかし、教会旋法や対位法や12音階や7拍子や15拍子のような曲は極めて少ない。とは言え、大多数の消費者にとっては、長調と短調とメロとコードの4拍子だけの音楽で満足をしているのだから、それは需要と供給の問題であり好きにすれば良い。ただ、それじゃ不足だと思う自分みたいな人間は、そういう要素を勉強して、本を読めば良い、というだけである。
