感情論を抜きにしてCDを買う必要がある自分のような消費者

今時、CDなんて商品は物好きが買う娯楽で、買う必要が無い人は無理して買う事は無い。では、感情論を抜きにCDを買わざるを得ない自分の様な消費者は、なぜCDを買うのか説明する。

配信されずCDでしか聞けない音楽があるから。
- 厳密には、そういう音楽はほとんどYoutubeに投稿されているが、それだけだと不充分な理由がある。それが以下。
拍子やコード進行など分析や耳コピするのにサブスク配信の仕様は極めて不便であり、小節単位で管理するDAWで利用するためにはCDをリッピングする必要がある。
- 加えて、サブスクはCDよりも音圧が小さい傾向があるし、サンプリングレートやビットレートがCDより劣る場合がある、ハイレゾ配信もあるが当然それは有料なので、端末を跨いで扱うのがCDよりも面倒なのでCDの方が足回りが良い。

サブスク配信が確約されている様な音楽しか聞かない消費者は、そらCDなんて買う必要は全く無い。自分もポップスしか聞かないような狭い守備範囲で音楽を聞いていたら、CDを買うなんて早々にやめていただろう。幸いというか残念というか、自分は音楽を聞くだけじゃなく学ぶ立場なので、クラシック、ジャズ、アニメ、ゲーム、映画、民族、などなどサブスクで聞けない音楽が山ほどある。加えて、サブスクの小節単位どころか秒ですら早送りや巻き戻しを出来ない不便なUIなんぞストレスでしかない。何小節目の何拍目の音を繰り返し聞きたい、という聞き方をする自分にとってサブスク配信や一般的な音楽再生アプリはあまりに不便。

自分のような立場は明らかに少数派だろう。AppleやSpotifyに、歌詞でシーク出来るのが便利だから、同じ様に器楽もリズムをAIに解析させて小節単位とは言わないからせめてリハーサルマークくらいの区切りをつけてくれとか、ダブルタップで１０秒or５秒のスキップをさせてくれ、とか要望を送っているが、全く反映されない。

大概の消費者は１番と２番と大サビでコード進行や伴奏が異なる音楽なんて聞かないだろうし、その比較をして楽器編成を把握するなんて事もしないだろう。仕事であれ趣味であれ、ある端末に依存する様な音楽再生機は不便だし、まともなオーディオ機器に繋ぐ機会がある時は、スマホやパソコンよりもCDの方が圧倒的に利便性がある。

だからこそ逆に、スマホやパソコンで配信されてるだけの音楽を気楽に聞くような層にはCDなんぞ全く不要だろうし、物体に圧迫されずに済むから、それで良いと思う。