読解力の問題【田中教授と助手と学長】



半年前、田中教授は学長に会いました
そして今日、田中教授の助手は、学長に会いました
この時、推測されるものとして最も適切でないものは?
①田中教授の助手は学長に半年前に会っている。
②学長は田中教授の助手に会ったことがない。
③田中教授は、学長と助手に同時に会ったことがない。
④田中教授は今日、学長に会った。
 上記の問題で、②が正解だと明確に出来ないのではないか、という主張があった。

 いやいや、明確に出来るとよ。
①→田中教授が学長と会う際に同伴していた可能性がある。
②→助手は(今日)学長に会った、と明示されているので、会った事がない、は明らかな矛盾。
③→半年前は助手が同伴、今日は田中教授が同伴した可能性がある。
④→助手が(今日)学長に会ったと明示されているだけで、田中教授が学長に会っていない、と明示されていないので、会った可能性がある。
【結論】②だけが明確に否定が出来るので、②が正解。

アミラーゼ構文

 アミラーゼ構文を理解が出来ない人も、自然言語の文法をいじってこれが正解だ、と主張するが、こういう問題は、数学のように記号化すると明白。
●田中教授→A
●助手→B
●学長→C
●半年前→M
●今日→N

  • 条件①A(M)=C(M)
  • 条件②B(N)=C(N)
    • 選択①B(M)=C(M)
    • 選択②B(N)≠C(N)
    • 選択③A(N)≠BC(N)
    • 選択④A(N)=C(N)

 選択①は条件②のMとNが違えば成り立つ。
 選択②は条件②のNが成り立たない。
 選択③は条件①とも条件②とも矛盾しない。
 選択④は条件①のMとNが違うので成立する。
 よって、選択②が正解。
 
 新井紀子や今井むつみが示すように、算数や数学を出来る人は国語を出来るが、国語を出来ない人は算数や数学の文章問題を解けない、という説を補強した具体例。
 自分も決して純粋数学を出来る人間ではないが、数学的な思考や記述は重宝している。